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英語も変わる?



                福本 2001年作成 2007年12月更新

 私どもの中学、高校時代(縄文時代?)に習得した英語の文法にはなかった英語表
現が、当たり前に使用されているのに驚くことがあります。一例をご紹介...。

 (1) 疑問代名詞の目的格"whom"が使用されず、主格専用であった"who"が、目的格
兼用として使用されています。縄文人の中学の試験では、"Who did you meet?"と書
くと、「○」は頂戴できませんでした。

 (2) 関係詞"of which"が、"whose"と同じ語法で用いられています。例えば、"a 
substrate of which thickness is 1 mm(厚さが1mmの基板)"などと使用されてい
ます。"a substrate the thickness of which is 1 mm"、あるいは"a substrate 
whose thickness is 1 mm"と書くのが、正当な縄文英語であったように記憶します。

 (3) 「to-不定詞」が、"to"と原型動詞との間に副詞を挿入した形態で使用されて
います。例えば、"to easily implement the method(その方法を容易に実現するた
めに)"などと使用されます。本来一体であるはずのto-不定詞を、あたかも前置
詞"to"と原型不定詞との合成物であるかのように二つに分割し、間に他の単語を挿入
するという語法は、縄文英語にはなかったように思います。単に、田舎の高校では教
えなかっただけかもしれませんし、当方の不勉強のため、だったのかもしれません
が...。

 (4) "due to 〜"が副詞句(〜のために)として多用されています。現代人には、
何のことかと思われるでしょうが、縄文英語では、"due to 〜"は、"be due to 
〜"のように不完全動詞の補語としてのみ用いることができ、副詞句として用いたい
のであれば、"owing to〜"を用いるべし、ということになっていたのです。

 (5) "based on 〜"が、副詞句(〜に基づいて)の形態で多用されています。縄文
英語でも、副詞句としての"based on 〜"は、"being based on 〜"という分詞構文
の"being"が省略されたものと解釈されていて、誤りとはされていませんでした。但
し、もっぱら文頭で用いるべきで、文中では、"on the basis of 〜"を用いるのがよ
い、とされていたように記憶いたします。現在では、このような制限は無いようで、
"based on 〜"が副詞句として、全く自由に使用されているように見えます。

 以上は一例ですが、縄文英語が通用しなくなりつつあります。ただ、大きな流れと
して、無用な制約が取り払われ、より使い易い方向へ変遷しているようで、好ましい
傾向であるように思われます。


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